お金、時々歯の話 デンタルオフィスしゅう

勤務歯科医師をしているしゅうです!歯科医療を中心とした医療、健康に関する話題、また経済、金融関係も詳しいので情報発信していけたらと思っております!

必見!歯磨きをする事で新型コロナウィルス感染予防になる!

みなさん今日は!

 

 全国の新規に新型コロナウィルス陽性となる感染者数が自粛効果もあって次第に減少してきましたね!

 

 油断せず、自分達でできる予防策を継続して行うようにしましょう。

 

 さて、私は歯科医師なのですが、今回は、

 お口の中の環境を良好に保つ事によって新型コロナウィルスを含めた、ウィルスの感染を予防する事ができる

 という事をお話させていただきます。

 

 

まず最初に、私達のお口の中がどのような環境なのかについてお話させていただきます。

 

 

一般的な成人のお口の中には300〜700種類の細菌が生息しているといわれています。

 

 歯をよく磨く人でも1000〜2000億個、あまり歯を磨かない人では4000〜6000億個、ほとんど歯の磨かない人ではなんと1兆個もの細菌が住み着いています。

 

 起きてすぐの唾液1mlに含まれる細菌数は、うんこ1グラムの10倍とも言われます。

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 まさか自分達が日々、食べ物を含んでいる口の中がうんちと同レベルの細菌が生息しているなんて夢にも思わないですよね!

 

 食事中の方がいましたらすいません^^;

 

 普段は虫歯菌や歯周病菌を含むそれらの菌のほとんどは常在菌として、お口の中のバランスを保って存在しています。

 

 ところが、何らかの原因(ブラッシング不良etc..)によってそのバランスが崩れ、一部の菌が多く繁殖すると虫歯や歯周病誤嚥性肺炎の原因になったりします。

 

 アメリ歯科医師会研究所初代所長や、アメリ歯科医師会会長を勤めたweston priceは、100年前のスペインインフルエンザ(H1N1型)のパンデミック時にアメリカ人とイギリス人260人を調べた結果を報告しています。

 

それによると、虫歯や歯周病等、何らかの歯科感染症のあった人は、インフルエンザに罹患した集団において、72パーセントに達し、重症者が多かったが歯科感染症のない、口の中が健全な環境の方はインフルエンザ罹患率が32パーセントにとどまっていたとの事です。

 

デイケアに通う要介護高齢者に対して歯科衛生士が口腔清掃を中心にオーラルケアを実施した場合、インフルエンザの罹患率が低下する事を東京歯科大学の奥田名誉教授が発表しています。

 

 口腔内の細菌が産生するタンパク質分解酵素やノイラミニダーゼは、上気道粘膜を覆っている唾液の糖タンパクを溶かし、様々なウィルスのレセプターを露出させ、ウィルスの吸着を許す事になります。

 

 お口の中に慢性疾患がなく、口腔清掃状態のよい人はインフルエンザだけでなく、新型コロナウィルス感染のリスクも低下するものと思われます。

 

 みなさん、毎食後、1日3回はもちろんですが、外出先から帰宅したら、うがい、手洗いに加えて歯磨きを必ず行うようにしましょう!

 

 構成成分の80パーセントが歯周病菌から構成されている歯石に関しては非常に硬いものですので、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けて専用の機械できれいに除去してもらうようにしましょう。

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また、次回以降、正しいブラッシング方法に関してもお話できたらと思います。

それでは今回はここまで、

 みなさん、お体に気をつけて!